スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

6月, 2019の投稿を表示しています

M&A負けなしの日本電産

先日、 「日本電産が多数買収しても失敗知らず」という素晴らしい実績について、 どのようにして失敗を回避したのかという記事が 某経済新聞で紹介されました。 主なポイントは以下です。 ・投資銀行の話を鵜呑みにせず買収時にしっかり調査 ・DCF法はブレるのでEV/EBITDA倍率法(8-10倍)で買収 ・買収後にハンズオンで会長自ら伝票を一枚一枚確かめ改善策を実行 結論として、 「バイサイドは、買収をゴールとせず、買収後のPMIをしっかりやれば、 日本電産のようにM&Aで成功できる」という主張であり、 いつものごとく「のれんはいかん」「安く買収しないと失敗するぞ」 という冷や水記事と異なり、 前向きな内容がメインで好感できる面もあります。 しかし、 セルサイドにとっては、M&Aはビジネス人生の集大成です。 ここで終わりにしてはいけません。 セルサイドの立場から冷静に読むと、 ・DCF法は不適切かのような評価方法という主張は真実か? ・EV/EBITDA倍率 8-10倍が適正相場という主張は真実か? ・本当にセルサイドFAはいい仕事をしているのか? という疑問が残るはずです。 まず、 DCF法ですが、 たしかにブレます。 しかし、 DCF法でしか評価できないケースもありますし、 DCF法より納得感のある評価方法があるケースもあります。 あくまでケースバイケースです。 もしも唯一絶対の評価方法があれば、 そもそも世界的に複数の評価方法が残っているわけはありません。 簡単に評価できないから複数の評価方法が長年残っているのです。 「DCF法は価格が吊り上がる傾向にあるのでDCF法での評価を信じないように」 と言いたいのでしょうが、個別事情を無視した意味のない主張です。 EBITDA倍率法の方が高くなるケースもあるからです。 次に、 同じく保守一辺倒にEBITDA倍率法10倍限度説を流したいのでしょうが、 EBITDA倍率法は、 いつ時点のEBITDAを使うのか、 どのような調整をした後のEBITDAを使うのか、 その会社が成長ステージなのか安定ステージなのか衰退ステージなのか、 業種は何?市場は?競争は? 模倣・代替リスクは? 売上モデルと時間軸との関係

うれしいことに、ようやく弊社の模倣が登場!

弊社は、2015/5に設立以来、 セルサイド特化型FA+企業価値向上コンサルという今までになかった形で、 もっとも望ましいM&Aの仕上がり方を目指しております。 弊社のサービス提供によって、 想定以上の成果を出すことができ、 しかも、バイサイドから「会社について一番詳しいですね」「また案件持ってきて」と頼まれるような Win-Win-Winです。 ・良い相手に良い条件で売却できてセルサイドはHappy ・安心して良い会社をさらに成長させられる自信ができたのでバイサイドもHappy ・弊社はそのために具体的な付加価値を創造し、貢献に応じた報酬をいただけてHappy というWin-Win-Winモデルです。 ところで、 最近、弊社の模倣(パクリ)が登場してます。 これに対し、弊社は「喜ばしい」と考えてます。 新しいビジネスモデルを市場で試し、成果を出すためには、 並々ならぬ努力や試行錯誤が必要なので、 模倣されると怒るのが通常でしょうが、 弊社はHappyなのです。 なぜかというと、 ・知識・経験・熱意・無尽蔵の体力を備えた独立系FAによって、今の日本のM&A市場の歪みを適正化する必要があるものの、弊社だけでは不可能であること、 ・M&A市場の歪みが適正化されると、誤ったM&Aが減り、M&A能力の高いバイサイドが増え、M&A能力のある経営者が増え、日本経済の活性化につながること、 というマクロな視点でもメリットがありますし、 ・弊社のかわりに広告費を投入してくれるので、弊社にとっては無料の広告になっていること、 ・本物は猿真似をされることで、更に技が磨かれること、 というミクロな視点でもメリットがあるからです。 ところで、 優れたサービスを提供できるかのような表面上の広告を乱発する、 案件獲得さえできればよい、 という悪質業者が混じっていても不思議ではありません。 これは困ります。 セルサイドは通常M&A初心者なので、業者の目利きが難しい上、業者も悪質になる強い動機がありますから要注意です。 マッチングするだけで5億円 × 両手10%= 5,000万円の売上を手に入れられるなら、CPO(1件当たり広告費)=1,000万円投入し

420年前の徳川家康の保身が、日本をマネー弱国にしている説

家康は、260年も続く平和な世を作ることに成功しました。 しかし、どんなことにも表があれば、裏があるはずです。 これと、日本人の「金融リテラシーの低さ」は直結していて、 日本人ビジネスマンを「ある音程だけ音痴」にせしめ、 現在の長引く停滞感の原因になっているのではないか、とさえ考えてます。 M&Aでセルサイドが間違った判断をしやすく、 業者都合の理屈に誘導されやすいのも、 根っこはココにありそうだと。 「士農工商」の「士」は武士ですね。 武士は、家康の首、徳川政権転覆を狙うインセンティブがあり、能力もあります。 「これはマズイ。先輩のようになりたくない」と家康は考えたはずです。 ライバルの武士に戦をさせないためにはどうするか。 自分が死んだ後、息子や孫が殺されないためにどうするべきか。 簡単に思いつくのは先輩がやった刀狩りです。 武器を持ってたら処罰すればよい。 でも、隠されたら分からないはずです。 刀狩り機能を維持する費用も莫大でしょう。 家康の作戦は巧妙でした。 家康の首を狙うレベルの戦をするには、 兵糧や武器・鎧など、とにかくお金がかかったはずです。 武士にお金が流れにくいようにすれば、 戦をする能力を間接的に、しかし完璧にはく奪できるわけです。 「参勤交代」:強制的な大金の浪費 「武士道」:武士の心構えとして、清貧を上流とする考え あたりは、ライバル大名弱体化策として活用された疑いが濃厚です。 「士農工商」で武士がトップ扱いなのはガス抜き目的でしょう。 武士は、お金=領地内の農産物の多くを政府に奪われました。 平和な世で最強になるのは商人に決まってますから、 実質的に最強となる商人の3つ上の位に位置付けて、 窮鼠になるのを防ぐ目的があったのではないでしょうか。 大商人との関係強化も図り、 ライバル大名を借金漬けにして弱体化させる策も諮ったはずです。 さて、 ここで着目してほしいのが、 「お金を卑しいものと決めつける思想」の当初目的は、 徳川家の保身目的だったのでしょうが、 必要以上に成功、普及し、超長期間持続する宗教的位置づけに上り詰めた可能性が濃厚という点です。 お金をたくさん稼ぐ人を、羨みつつ、妬み、足を引っ張ろうとする